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大学院映像研究科にゲーム?インタラクティブアート専攻を新設

2025年07月07日 | プレスリリース, 全て, 大学全般

2026年4月、東京藝術大学大学院映像研究科で

ゲーム?インタラクティブアート専攻(修士課程)がスタートします


東京藝術大学は、大学院映像研究科修士課程の新たな専攻として、2026(令和8)年4月に「ゲーム?インタラクティブアート専攻」を開設します
。先端技術や情報通信環境が高度化したデジタル社会における新しい芸術領域として、ゲーム分野に係る教育研究を開拓するものです。

東京藝術大学では、美術や音楽、映像、プログラミングなどのデジタル技術等様々な要素を統合的に組み合わせて構成されるゲームを、「現代における新しい総合芸術」であると捉え、2019年から映像研究科メディア映像専攻?アニメーション専攻内にゲームコースを開設し、ゲームに係る教育研究を展開してきました。ゲームの表現や制作技術は日々進化を続けています。近年では、医療や教育、地域振興などの分野でゲームを活用する研究や実践も広がっており、より良い社会を実現するためのツールとしての役割も果たしてきています。

ゲーム?インタラクティブアート専攻では、ゲームコースでの実績を発展させ、芸術分野のアプローチからゲームの多様性や可能性をさらに拡大させるべく教育研究を展開していきます。

また、皆様にゲーム?インタラクティブアート専攻を深く知ってもらうため、7月24日(木)に専攻開設発表会「藝大がゲーム専攻を作る理由」を開催いたします。本記事でも専攻の概要をお伝えしますが、より詳しい情報をご希望の方はぜひご参加下さい(参加方法等は本記事後半でご案内しております)。

[ゲーム?インタラクティブアート専攻の概要]
?専攻名称:ゲーム?インタラクティブアート専攻
 (英語名称:Department of Games and Interactive Arts)
?入学定員 :20名(収容定員:40名)
?専任教員数:7名(教授4名、准教授1名、助教2名)
?キャンパス:東京藝術大学上野キャンパス 東京都台東区上野公園12-8
?取得できる学位:修士(映像)
?専攻公式サイト:https://games.geidai.ac.jp/

[養成する人材像]
ゲーム?インタラクティブアート専攻では、新たな芸術領域である「ゲーム」について、その芸術表現を昇華するとともに、社会における「ゲーム」の多様性や可能性を拡大していくべく、以下のような人材を養成していきます。
?ゲーム分野で、主体的な創作?研究活動を行える人材
?デジタル技術を駆使して、新しい表現の開拓や社会的問題解決に取り組むイノベーティブな人材
?他分野に関する専門性と、ゲームやインタラクティブメディアに関する専門性を併せ持ち、ユニークなコンテンツを生み出す人材
?グローバルな視野で創作?研究を捉えられる人材

[カリキュラムの特色]
ゲームおよびインタラクティブアートにおける表現を実践的に探究することを重視し、制作を通じた研究の深化を目指します。日常的な制作指導は少人数のゼミ形式で行い、分野を横断した協力関係を築く力を養います。また、定期的な講評会やプレイテストを通じて、専攻全体から多角的なフィードバックを得る機会を設けます。さらに、成果を広く社会に発信するため、年2回の展示公開を実施します。

?特別演習?少人数ゼミ形式による制作指導(必修科目)
ゲームを総合的?多角的に捉えるため、5つの研究領域「企画?ゲームデザイン領域/ゲームテクノロジー領域/映像表現領域/社会応用領域/文化?美学領域」を設定しています。1年前期ではまず各研究領域のアプローチを知るための特別演習授業が組まれます。その後、学生はいずれかの研究領域に所属しますが、講評会やプレイテストを通じて他領域の教員からも指導を受けることができます。

?創作活動の支えとなる、最新技術やゲーム文化を学ぶ授業(必修科目)
VRやイマーシブ環境などの表現技術や、空間AIやセンサー技術などの開発基盤技術、またゲームが辿ってきた文化的歴史や背景に関する授業を通じて、創作活動の基盤となる技術や知識を習得します。

?各要素を追求していくための科目群(選択科目)
研究内容や専門分野に応じて、ゲームやインタラクティブアートを構成する各要素に関する技術?知識をさらに追求するための選択科目群も用意しています。ゲームエンジン、インタラクティブミュージック、現代ゲーム文化に係る授業を新たに開設するほか、映像表現や演出、シナリオ構成等に係る理論や手法を学ぶ映像研究科共通科目も履修できます。また、ゲーム分野の教育研究において欧米でトップの実績を持つ南カリフォルニア大学(University of Southern California)等との海外大学との国際共同制作プロジェクトに参加することもできます。

[就任予定の教員]

小山 順一朗 教授 JUNICHIRO KOYAMA
<企画?ゲームデザイン領域担当>
1966年生まれ。日本大学理工学部精密機械工学科卒業。ナムコ(現:バンダイナムコグループ)入社後「アイドルマスター」「湾岸ミッドナイトMAXIMUM TUNE」「マリオカートアーケードグランプリ」「機動戦士ガンダム戦場の絆」「新太鼓の達人」「釣りスピリッツ」など100種類以上ゲームタイトルを開発。 VRテーマパーク「VR ZONE」を立上げ、 VRアクティビティ27種を開発し、XR分野において多くの知見を得る。現在は、日本工学院専門学校にて教育革新プロジェクト「Vision Craft」のエグゼクティブプロデューサーを務める。
三宅 陽一郎 教授 YOUICHIRO MIYAKE
<ゲームテクノロジー領域担当>
1975年生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(工学)。2004年よりデジタルゲームにおける人工知能の開発?研究に従事。スクウェア?エニックス リードAIリサーチャー。著書に『人工知能の作り方』『ゲームAI技術入門』『戦略ゲームAI解体新書』など、共著に『スクウェア?エニックスのAI』『FINAL FANTASY XVの人工知能』『ゲーム情報学概論』『数学がゲームを動かす!』など多数。『大規模デジタルゲームにおける人工知能の一般的体系と実装』にて2020年度人工知能学会論文賞を受賞。
桐山 孝司 教授  TAKASHI KIRIYAMA
<社会応用領域担当>
1964年生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士後期課程修了。工学博士。東京大学人工物工学研究センター、スタンフォード大学設計研究センターなどを経て現在は東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻教授。2016年より大学院映像研究科長。工学設計の知能化を出発点として、知識情報処理、インタラクティブメディア、映像メディア学などの分野で研究を行ってきた。EUCLID(佐藤雅彦+桐山孝司)として「計算の庭」「指紋の池」「統治の丘」などの作品を発表している。
※大学院映像研究科メディア映像専攻より移籍
八谷 和彦 教授 KAZUHIKO HACHIYA
<文化?美学領域担当>
1966年生まれ。九州芸術工科大学(現九州大学芸術工学部)画像設計学科卒業後、コンサルティング会社勤務の後、1997年にSo-netからリリースされた《ポストペット》の原案、開発ディレクションを務める。
1998年に(株)PetWORKsを設立。現在は東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授、東京藝大芸術情報センター長(2023.4?)、任天堂(株)社外取締役(2025.6?)
作品には《視聴覚交換マシン》や《ポストペット》などのコミュニケーションツールや、ジェットエンジン付きスケートボード《エアボード》やメーヴェの実機を作ってみるプロジェクト《オープンスカイ》などの乗り物のシリーズがあり、作品は機能をもった装置であることが多い。
2024年に「PLAY! 藝大ゲーム図書館計画(Lv1)」を企画。
※美術学部先端芸術表現科?大学院美術研究科先端芸術表現専攻より移籍
牧 奈歩美 准教授 NAHOMI MAKI
<映像表現領域担当>
1982年生まれ。南カリフォルニア大学映画芸術学部アニメーション学科修士課程修了後、東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程修了。博士(映像)。2000年代から短編アニメーション作品を制作し、米国映像制作スタジオや教育研究を経て現在は東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻准教授。近年はイマーシブメディアの研究にも活動を広げている。これまでの作品上映?展示は文化庁メディア芸術祭、SIGGRAPH Asia VR Showcase、アヌシー国際アニメーション映画祭、フルドーム映画祭(ドイツ)など。研究発表はSIGGRAPH、 SIGGRAPH Asia、日本アニメーション学会など。
※大学院映像研究科アニメーション専攻より移籍
薄? 涼彌 助教 RYOYA USUHA
1991年生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科修士課程修了。東京藝術大学COI拠点で映像上映システムの開発や、ゲーム表現の医療応用の研究開発に携わる。映像表現から制作活動を開始し、作品は世界各地のアニメーション映画祭で上映。ゲーム作品はスマートフォンを用いた新しいゲーム体験を提案する「ゾウだけが解けるパスワード」が神ゲー創造主エボリューションのグランプリを受賞。その他「マイエクササイズ」「詩が書けなかった日」など他の作家とのコラボレーション作品も多数。
?井 啓太 助教 KEITA KANAI
1994年生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科修士課程修了後、教育系メディア事業会社で、主にスマートフォン向けのゲームアプリを制作。その後、東京藝術大学大学院映像研究科ゲームコースの教育研究助手として勤務。動く糸で映像を編む装置『tricotgraphe』や、雪壁に写真を投影してタックルすることで、記憶に触れようとする映像作品『追憶と槌』などを発表している。現在はインディーゲーム作家としても活動中。

<兼担?協力教員(予定)>
?岡本 美津子 ‥‥東京藝術大学 大学院映像研究科 アニメーション専攻 教授
?亀川 徹‥‥東京藝術大学 音楽学部 音楽環境創造科 教授 兼 演奏芸術センター長

[求める入学者像(アドミッションポリシー)]
ゲームやインタラクティブアートの創作研究においては、視覚芸術や音楽芸術などの表現力や、体験デザインなどの論理的な構成力、情報技術を駆使して実装する能力、構想を具体化する企画力などの個々の能力を集結させて、相乗効果を生み出すことが重要です。そのため、本専攻への入学に際しては、ゲームやインタラクティブアートをはじめアニメーションや映画などの映像諸分野や、視覚芸術、デザイン、身体表現などの美術諸分野、演奏、作曲など音楽諸分野において創造的な活動を行ってきた経歴に限らず、情報?工学分野におけるソフトウェア開発や研究活動の実績なども評価の対象とします。
本専攻が受け入れる者には、芸術系学部の出身者だけでなく、理工系学部や高等専門学校等のバックグラウンドを有する者も含まれます。いずれの場合も、これまでの創造的な活動の成果に加えて、修士課程での研究構想を総合的に評価して入学者の選抜を行います。

※2026(令和8)年度入学生に係る入学試験は、2026年1~2月に実施する予定です。
受験資格?出願方法?入試方法等の詳細は8月上旬に公開予定の募集要項でお知らせします。
※ゲーム?インタラクティブアート専攻の開設に伴い、映像研究科メディア映像専攻およびアニメーション専攻におけるゲーム研究分野の学生募集を停止します。

[今後のイベント予定]
本専攻をより深く知ってもらうため、以下のイベントを開催いたします。

7月24日(木)17:00~18:30 専攻開設発表会「藝大がゲーム専攻を作る理由」
?対象:報道関係?ゲーム関係企業?教育機関 等
?場所:渋谷404 Not Found – 404 PARK  https://www.404shibuya.tokyo/floor/
    東京都渋谷区桜丘町1-4 Shibuya Sakura Stage SHIBUYA SIDE 4F
    会場アクセス:https://www.shibuya-sakura-stage.com/access/train/
?登壇予定者:日比野克彦 東京藝術大学長
       ゲーム?インタラクティブアート専攻就任予定教員
?参加費:無料
?参加方法:要事前予約。以下の予約フォームよりお申込みください
 専攻開設発表会応募フォーム(GoogleForm)(受付期間:7月7日~7月17日)
 ※会場のキャパシティの都合上、申込多数の場合は報道関係を優先してご案内いたします。
  その場合は事前にご連絡をいたしますので、ご了承ください。
 ※後日アーカイブ配信も予定しております。

 

8月30日(土)13:00~14:30 入試説明会
?対象:ゲーム?インタラクティブアート専攻入学希望者
?場所:東京藝術大学 上野キャンパス 美術学部中央棟 第1講義室
?登壇予定者:ゲーム?インタラクティブアート専攻就任予定教員
?参加費:無料
?参加方法:要事前予約(8月4日受付開始予定。予約方法は追って藝大HPで案内します)
 ※会場のキャパシティの都合上、申込多数の場合は先着順とさせていただきます。
 ※後日アーカイブ配信も予定しております。

 

[本件に関する問い合わせ先]
 東京藝術大学企画総務課企画政策係
 kikakucs(at)ml.geidai.ac.jp?  (at)は@に置き換えてください。

※受験資格?出願方法?入試方法等の詳細は、8月上旬に公開予定の募集要項でお知らせします。それまではお答えいたしかねますので、ご承知おきください。